活性酸素 その1 

 活性酸素:老化や病気の90%の主犯といわれています。
 活性酸素=毒=身体を破壊する=病気になるといわれています。

 文明が進めば進むほど体内に活性酸素が大量発生していまする。

 スポーツの副作用で最大のものは活性酸素によるダメージといわれているます。
 体育系大学の卒業生は文科系大学の卒業生より約7歳短命だといわれています。
 それには、はっきりとした自然の摂理があるのです。

◆酸化と老化

 地球が誕生した46億年前、地球上にはほとんど酸素はありませんでした。
 現在の生物にとってなくてはならない酸素は、海で発生した藻類などが光合成
によって少しずつ作り出し、20億年以上もかけて作らた結果なのです。
 ほとんどすべての動物はこの酸素を使って体内の栄養分を分解し、エネルギー
を作り出しています。

◆酸化とは

 物が酸素と結びつく働きを「酸化」といいます。例えば、鉄が時間とともに錆びていきます。これは鉄が空気中の酸素によって酸化されたためです。
 
 りんごを切ってしばらくたつと、切り口が茶色に変化してきます。これも、りんごの成分が空気中の酸素によって酸化された結果です。このように酸素に触れた
ものは必ず酸化していきます。

 人間の体は約60兆個の細胞から作られています。そして一つ一つの細胞が
血液から酸素と栄養分を受け取り、酸素で栄養分を燃やして(酸化させて)
エネルギーを得ています。

 人間はエネルギー発生の過程で酸素を必要としますので、その際に使われる
酸素に触れたものが(細胞膜、DNAなど)が酸化します。細胞が酸化してしまうと、その機能を果せなくなり、様々な病気につながってきます。

◆老化とは

 人間の遺伝子には、最低90歳~120歳まで生きられるようにプログラムされています。それもなんとか生きているというレベルではなく、元気に病気もせず生きていけるということです。
 きんさんぎんさんと同じ寿命が皆に与えれていると言う事なのです。

 そしてある日、遺伝子に組み込まれた時間が過ぎると、
「輝き続けた電球がぱっと消えるように」天寿を全うします。

 しかし、現実には多くの人は40歳前後から老化が始まり、60歳前後で病気が発病し、徐々に弱りながら死を迎えます。これは年をとるにつれ体の細胞が酸化され、錆びてボロボロになってしまうからです。

◆活性酸素

 悪くなる一方の生活環境に住む私達が、いつまでも健康に生きられるためには
どんなことを心がけたらよいのでしょうか。

 人間を始め、ほとんどすべての生物は、酸素を使って体の中で栄養分を分解し、
エネルギーを得て生きています。
 この酸素が他の物質と結び付くことを「酸化」と言います。人間の体は、約60兆個の細胞からできていますが、その一つ一つの細胞が血液から酸素と栄養分を
受け取り、酸素で栄養分を分解してエネルギーを得て生きています。

 体が健康であるということは、体のすべての細胞に酸素と栄養分が十分いきわたり、細胞が元気だということです。ところで、空気中の酸素は比較的安定していますが、呼吸によって体内に取り入れられた酸素は、エネルギーを作り出す代謝の過程で極めて不安定な状態になります。

 そして不安定になると、近くにある物質と盛んに結びつこうとします。この時の酸素は大変酸化力が強く、これが「活性酸素」と呼ばれるのです。

 生きていくために吸った酸素の中から毒性の強い活性酸素という物質が作り出
されています。
 これが細胞を傷つけて、ガンや心筋梗塞、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病を
引き起こします。更に、アトピー性皮膚炎、シミ、シワの原因となったり、
老化のスピードを早めたりもしています。

 活性酸素はあたかも小さな危険物のように体内を転げまわり、触れたものなら
何でもかまわず破壊していきます。初めは小さい破壊部分も、抑制されないまま
だと細胞の損傷と病気を広げていくのです。
 特に、細胞膜を形成する脂質との結合を好み細胞膜を破壊するのですが、それは
ちょうど空気にさらすと料理用オイルが悪臭を放ったり、1日中ビーチに置きっぱな
しになった魚(油)が腐ったような匂いになるのと同じことです。

 活性酸素の影響を受けると、動脈や静脈を配列する細胞に致命的なダメージを与え、血管を弱らせます。そうすると、血管は傷つきやすくなり破裂を起こしたり、動脈の硬化を進行させる(アテローム性動脈硬化)動脈凝血プラークを誘因することもあります。

 活性酸素は呼吸によって体内に取り入れられた酸素のうち、約2~3%がなると
いわれています。このように、酸素を吸って生きている動物や人間にとって、代謝の過程で発生する活性酸素の害は避けることのできないものです。

 しかし、活性酸素は、私たちが生きていく上でなくてはならない極めて重要な働きもしています。
 その一つが、殺菌や解毒作用です。
 体内に細菌やウイルスが侵入してくると、好中球やマクロファージと呼ばれる免疫細胞は、自らも活性酸素を作り出し、その強い殺菌力で病原体や有害物質を退治してくれます。

 このように活性酸素は、有益で頼りがいのある物質であると共に、それが過剰になれば今度は恐ろしい害をもたらします。

                                  つづく



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